昔は、終身雇用が当たり前・会社に入ったら死ぬまでその会社で働くというのが常識でした。
しかし、今では転職を経験することがかなり一般的になっており、転職に対するイメージもネガティブなものではなくなってきています。
だからと言ってむやみやたらと転職を繰り返していては「仕事が長続きしない人なのかな?」と思われてしまうかもしれません。
今回は転職回数が多くなってしまう人へ、注意点や対策をご紹介していきます。
20代の転職回数はどれくらい?
実際どのくらいの人が転職を経験しているのでしょうか?
転職サイト「クリエイト転職」が会社員500人を対象にアンケートを行いました。(2015年)
そのアンケートによると、20代のおよそ4割が1回以上の転職経験があるとのことでした。
転職経験なし:56.9%
1回:22.3%
2回:10.7%
3回:5.6%
4回:1.7%
5回以上:2.9%
転職回数が1回の人が最も多く、3回以上の人は少ないようですね。
何回からが「多い」とみなされるの?
先ほどのアンケートにあった通り、20代のおよそ4割が転職経験者です。
では何回からが「転職回数が多い」とみなされるのでしょうか。
一般的に、転職回数が2回以上となると、転職成功率は半減すると言われています。
たとえば、新卒で就職した企業がブラック企業で転職をした、などといった理由から転職するケースも少なくないため、転職経験が1回の人は転職回数0回の人とほとんど同じ扱いになるようです。
2回以上だとどうして不利になるの?
新卒の22歳で就職し、その後すでに2回以上転職しているとなると
「飽きっぽくて続けられないのか?」
「人間関係をうまく築けないのでは?」
「またすぐにやめてしまうのでは?」
と、企業側に”長続きしない人”という印象を与えかねません。
また、1つの会社にいた期間が短いことから、スキルや経験に期待できないという理由から不利になることが多くなります。
転職回数が多くても採用されるためにできることは?
転職回数が多くても転職を成功させている人もいます。
転職を繰り返している理由・目的や、今もっている経験・スキルをアピールできるかどうかが大切になります。
①なぜ前職を辞めたのか
転職してしまった正直な理由、そしてその反省からこれから努力していきたいこと、キャリアプランなどを答えられるようにしておきましょう。
この時に重要なのは、決して他責にしないことです。
そしてこれから頑張っていくという意欲が見られると好印象を与えられます。
②目的意識があるかどうか
転職回数が多いと、場当たり次第に応募してる、と見られてしまう場合があります。
特に毎回違う業種へ転職している場合は、何がしたいのか疑問に思われてしまいがちです。
目指したいところが明確にあり、そのために転職を選んでいること、また前職で得たスキルや経験をどう活かしていきたいのかを具体的に伝えることが大切です。
③転職エージェントの活用
応募や選考の際の注意点が多くなるため、一人で対策を練っていてもうまくいかない…と感じる場合はエージェントも積極的に活用しましょう。
エージェントの種類も様々ですが、中でも若年層向けのエージェントに登録してみてはいかがでしょうか。
◯マイナビエージェント:若年層の転職実績が豊富
◯マイナビジョブ20’s:20代向けの転職エージェント
④大企業に絞っている場合は中小企業にも目を向けてみる
大企業の場合、転職希望者が求人人数を上回ることがあります。
その中で転職回数が多い人は「会社を続けていけるのか不安」などといった理由から選考を通りにくくなってしまうのです。
一方、中小企業の多くは人手不足ということもあり、採用ハードルを下げる人事も多いようです。
そのため、何度転職しているかということはあまり関係なく、人柄を見て採用されることがあります。
転職を繰り返さないためにできることは?
とにかく、自分が納得できる転職先を見つけることが大切です。
これから長く続けていける会社を、手を抜かずにじっくり調べて決めましょう。
「今の会社を辞めたい」「早く決めたい」といった焦りから妥協して転職先を探してしまうと、就職後に後悔することになりかねません。
・自分の性格や適性を知る
自分の素質、性格、スキルなどの強み・弱みを把握しておくことが大切です。
なかなか自分を客観的に分析するのは難しいですが、転職サイトの中には無料で適性診断を行えるところもあるので、ぜひ活用してみてください。
・転職によって実現したいことを明確に
なんのために転職するのか、絶対に譲れない条件を必ず持っておきましょう。
給料アップ、土日休みにしたい、転勤がない、残業が少ないなど人それぞれ違います。
この条件を1つしっかりと持っておくことで的を絞って仕事を探すことができます。
妥協して決めてしまうと、「やっぱり思っていたのと違う」といってまた転職を考えることに繋がるので、絶対に妥協しないことが重要です。
<まとめ>
転職回数が多いことは確かに不利な面が多いですが、
年齢でいうと20代は最も転職しやすい時期でもあります。
社会に出て視野が広がるとともに、客観的に自分をみれるようになり、自分に合った仕事・本当にやりたい仕事が見つかりやすくなっていきます。
「今の職場はずっといる場所ではない」「この仕事を一生続けていけない」と感じるのであれば、早めに決断するのは悪いことではありません。
「今後自分がどうなりたいのか」自己分析をしっかりと行った上で、前向きに転職活動に取り組み、転職を成功させましょう。